◆失踪の警察への届出−国内外の違い （東北）
家族の失踪や家出が発生した場合は、必ず警察に捜索願を届出ることが必要です。
しかしそれで安心してはいけません。何故なら、失踪者や家出人が何らかの事件・事故に巻き込まれている可能性がない限り、警察はなかなか積極的に動いてはくれないからです。
これが海外での失踪・行方不明となると、さらに事情は複雑になってしまいます。まず、第一にその国の日本大使館を介しての相談になる上に、国によって文化も違えば考え方もそれぞれ異なるからです。
先日は、韓国で行方不明になっている日本人女子大生の捜索を、現地の警察が一ヶ月で終了したことがニュースになりました。


【以下、中央日報日本語版より】

ソウルで行方不明になっていた日本人女子大生、「誘拐ではない」＝韓国

先月ソウル明洞（ミョンドン）から消えた日本人女子大生Ａさん（２１）に対する警察の捜査が事実上終了した。申告から約１カ月でだ。

ソウル南大門（ナムデムン）警察署の関係者は２１日、「Ａさんは誘拐などの犯罪で行方不明になったのではないと判断した」とし「意思決定能力を持つ成人の家出事件に警察が介入する名分はない」と述べた。

警察は先月１４日から全国ホテルの監視カメラ資料を確保し、Ａさんの所在を把握してきた。画面に現れたＡさんは恋人とみられる男性と一緒にいた。しかし警察は誘拐の可能性を排除せず、通話およびクレジットカード使用内訳を分析しながらＡさんの動きを追跡した。その後、警察は現在まで約２０件の映像を確保・分析し、Ａさんの自発的な潜伏という結論を出した。

警察の関係者は「画面に現れたＡさんは同行男性と手をつないだりするなど、無理に連れられているような行動はなかった」とし「現地ホテルの目撃者の話も聞いた後、強制的なものではないと判断した」と述べた。

特にＡさんが今月中旬、同行男性と一緒に撮影した映像メッセージを日本にいる親に送ったことが警察の捜査終了に決定的な影響を及ぼした。

警察は「Ａさんの親と日本領事館側も、Ａさんは誘拐されたのではないとみている」と説明した。続いて「Ａさんの身辺と関連して判断を覆すような決定的な情報が出てこない以上、追跡作業は再開しない」と述べた。

９月２６日に韓国に入国したＡさんは先月６日、宿泊していたソウル明洞の観光ホテルを出て行った後、行方不明となった。これに先立ちＡさんは９月１９日から３日間、母と一緒にソウルを観光し、ある男性と知り合いになったと、日本メディアは報じた。


【以下、中央日報日本語版より】


※事件を報じるニュースのキャプチャー画面

◆失踪届け−日本の警察の場合 （東北）
日本で警察に捜索願を届け出た場合は、「一般家出人」と「特別家出人」に分類されます。

一般家出人・・・当人に家出の意思があって行方不明になった場合で、警察本部のデータベースに家出人情報が登録され、パトロール・街頭補導・交通取締りなどでの発見が可能になります。
発見された場合連絡はあるが、成人の場合は無理に連れ戻すことはできません。

特別家出人・・・何らかの外的要因によって行方不明になり、生命に危険があると思われる場合で、事件性のあることから、警察も積極的に捜索にあたります。場合によっては「公開調査」にすることも可能です。

◆失踪届け−海外の警察の場合 （東北）
上記ニュースの警察の発表では、当初は日本でいう「特別家出人」のような扱いで捜査を開始したものの、捜査の中で「誘拐の可能性」が低くなったということで、「一般家出人」と同じ扱いにしたということになります。失踪者の親族としては、「本人がどこにいるのか」「何故失踪状態に陥っているのか」が大切なはずです。しかし警察は「誘拐か否か」で捜査体制に違いが出てきてしまうのです。上記のニュース記事内にある「意思決定能力を持つ成人の家出事件に警察が介入する名分はない」という現地警察の言葉が全てを物語っているといえるでしょう。

◆国内外の失踪問題でお困りの方は （東北）
現在、国内外の失踪でお困りの東北地方の方は、警察に捜索願を届け出た後に早い段階で調査士会−東北相談センターへご相談ください。調査士会では、フィリピン支局やハワイ支局を設けているため、この2カ国ではより優位な調査が可能です。国内外の失踪調査をお考えの方は東北−無料電話相談センターへご連絡ください。担当の相談員が24時間無料でご相談に応じております。


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